通称、“star letter”は
この美島プラネタリウム独断で行っているアンケート。
受付で入場券を購入する際
お客様全員に渡しているモノだ。
お客様は上映会が終わった後
そのアンケートを、出口に備え付けられたボックスに入れてゆく。
ちなみに、そのアンケートは
ハガキになっていて、帰ってから答えてもらい返信するのもヨシ。
とはいえ、ほとんどが答えてもくれなければ
返ってなど来ないのだが。
一応、答えてくれた方には
次回に使える割引券、そして季節毎にお知らせと称したダイレクトメールを送らせてもらっている。
だけど、こんな何の変哲もないアンケートに答えてくれるなんて
熱狂的なプラネタリアンか、ごく稀に見受けられる心優しい方のみ。
しかし、このあたし宛てのアンケートは
多分そのどちらにも当てはまらない人が書いたモノだろう。
だって熱狂的とは感じられないし
かと言って、適当に答えている訳でもない。
…一体、何が目的？
ついでに言うと
これは郵送、つまりボックスに入れられてたモノではなく
わざわざ投函して返信されたモノだ。
ポリポリと頭を掻いて
うーん、と唸りながらアンケートを見つめる。
「…ていうか、何で名前知ってんの？」
笹原 織葉(ｻｻﾊﾗ ｵﾘﾊ)、24歳。
美島プラネタリウム勤務。
受付兼、解説員。
梅雨の入り口に、変なラブレター(？)をもらいました。
