君と出会った季節は、満開の桜が散り始める春の終わり。


君は“転入生”という形で散りゆく桜の花びらと一緒にやってきた。





「賢!おっは〜!」


聞き慣れた声が聞こえ、後ろを振り向えろうとするとドンっと体に衝撃が走る。


後ろを振り返ると、そこにはムカつくほどニコニコしているクラスメイトの愁が立っていた。


『〜〜〜っ!
愁!お前いつも言ってるだろ!後ろからタックルしてくるなって!』

「あ−?
そんな事言ったか?」


イヒッと笑いながら靴箱からスリッパを出す愁。