前に来た時と同じ場所に、ノブくんは車を止めてくれた。
「俺、来週からちょっと仕事忙しくなるから、あんまメール返されへんかもしれんけど、未希ちゃんはメールちょうだいな?」
「そうなんだ?頑張ってね!」
夜景を見ながら、二人で話をする。
ノブくんに聞いてもらおうって思って来たのに、いざとなると、なかなか話を切り出せない。
だんだん会話も上の空になっていく。
「今日疲れてるんか?もう帰ろか?」
心配する様に私の顔を覗き込むノブくんの優しい瞳。
「ノブくん、前に言ってくれたよね?私の事、もっと知りたいって。今でもそう思ってくれてるのかな?」
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