ってなんで拓馬の顔なんか浮かべてんの!?
あんなきしょい笑顔が頭に浮かぶ。
「…拓馬…!」
あたしはちょっと叫んだ。
役に立たないのはわかってるけど…
「……ね~?」
ん?今どっからか声が?
「…かね!」
だんだん近づく声…
聞き覚えのある澄んだ声。
少し高めの声。
「あかねー!!」
…拓馬?
あたしは振り返った。
そこには少し顔に怪我した拓馬が…
「た、拓馬! なんでこんな傷だらけ?」
「へへっ。 戦ってきちゃった!」
そういってハニかむ。
なんか…かわいいから。
なんか…キュンってしたんだけど。