気付けば先輩夫婦の姿はなく、私と慶太だけだった。



『あれ?二人は?』


『なんかどっかいった』


『そっか』




『俺さ、今日大事な話があるって言ったの覚えてる?』


『うん』


『前向いてろよ』


『は?(笑)』


『俺が今から話すこと恥ずかしいから俺の顔見んな』


『なんだよ!(笑)』


『早く』


『分かった』



私は、目の前の夜景を眺めた。