その痛みに耐えきれず私はベッドから這い出て、急いで出発の準備をした

いつもより、早い時間に家を出て、将太の家に飛び込んだ

「将太!起きて将太!!!」

大きく揺すると、明らかに不機嫌な顔で将太が私を見た

「…っせー」

眠いのだろう、はっきりとはしゃべらなかったが、今はそんなこと気にしていられない

「どうしようどうしようどうしよう!!!」

私がパニックを起こしているのを横目に将太は時計を確認するとまた布団に潜ろうとした

「樹に…樹に…!」

「樹がどうした」

肝心なことを言わない私にイラつきながら、横になる将太が言った

「………こっ…告られ…た…」

「あっそ…そんなことかよ」


そういうと将太は、布団を頭からすっぽり被った

「え!?何その反応!!!」

私はすぐに布団を剥いだ

観念したようにようやく将太がゆっくりと起き上がり布団の上に座った

「知ってたから。別に驚かないだけ」

私が不思議そうな顔で将太を見ると、将太はゆっくり続けた

「相談されてたし。一応仲いいから。」

「なんで、私に言ってくれなかったの!?」

「なんで、奈緒に言わなきゃいけない」