気がつくと先ほどのお守りを作ってから30分が過ぎていた

次のお守りはまだ布のまま

ウトウトしていた自分に喝を入れるように体を伸ばし、眠気を後ろに追いやろうとする

そうして縫い始めたのだが、どうしても瞼が重い

意識は少し遠退き首が下がる

また眠りそうになるのをグッと堪え

私は一階に降りた

お母さんが眠ったのでリビングは真っ暗

私は暗いリビングを通り抜け台所に着いた

手探りで電気のスイッチを探す

つけると蛍光灯が眩しく、私は一度ぎゅっと目をつぶった

ゆっくりと開くと見慣れた風景が映った

いつ淹れたのかわからないコーヒーが置いてある

私はそれを手に取りコップの中に注いだ

ぬるいだろうと思いながら飲み干した

案の定ぬるく、そしてびっくりするほど苦く、酸化してしまったのだろうか少し酸っぱかった

コーヒーを飲み干した後、渋い顔のまま台所の明かりだけでリビングに掛けてある時計の針を読んだ

まだ12時は回っていない

一日三つは作りたいという私の目標は叶いそうにないがあと一つは作ろうと思い

私はまた階段を上り勉強机の前にドッカリと座った