私は向きを変えてやっとこの場所から離れかけたとき
誰かがこちらに走ってくる音が後ろから聞こえた
私がそちらを向こうとすると
いきなり視界が遮られた
少し浮かしてかぶっていた麦わら帽子が誰かに深くかぶせられ
目を覆うほどまでになっていた
帽子の上には誰かの手があるらしくぎゅっと私の頭を帽子の上からつかんで離してくれない
「何!?誰!!?」
身動きがとれずにびっくりして言うと
「麦わら帽子、将太はひどいこと言ってたみたいだけど、そんなにダサくないからな」
樹の声がした
「え?」
私が言ったとき急に頭が軽くなった
私の頭をつかんでいた手が離れた
私は帽子を急いで上げ声のした方を向くと
樹はもう遙か遠くに走っていってしまっていた
遠くにいってしまった樹は言葉ではない何かを叫びながら全力疾走をしていた
私はフッと一人で笑い
帽子をかぶり直した
気にしてはいなかったが樹の言葉にホッとした
バッティング中の将太が快音を響かせた
青空に舞う白球
私がナイスバッティングと小さく呟くと
この暑さに気づいて出てきたのだろうか
セミが鳴き始めた
誰かがこちらに走ってくる音が後ろから聞こえた
私がそちらを向こうとすると
いきなり視界が遮られた
少し浮かしてかぶっていた麦わら帽子が誰かに深くかぶせられ
目を覆うほどまでになっていた
帽子の上には誰かの手があるらしくぎゅっと私の頭を帽子の上からつかんで離してくれない
「何!?誰!!?」
身動きがとれずにびっくりして言うと
「麦わら帽子、将太はひどいこと言ってたみたいだけど、そんなにダサくないからな」
樹の声がした
「え?」
私が言ったとき急に頭が軽くなった
私の頭をつかんでいた手が離れた
私は帽子を急いで上げ声のした方を向くと
樹はもう遙か遠くに走っていってしまっていた
遠くにいってしまった樹は言葉ではない何かを叫びながら全力疾走をしていた
私はフッと一人で笑い
帽子をかぶり直した
気にしてはいなかったが樹の言葉にホッとした
バッティング中の将太が快音を響かせた
青空に舞う白球
私がナイスバッティングと小さく呟くと
この暑さに気づいて出てきたのだろうか
セミが鳴き始めた