レンジからハンバーガーを取り出し、袋に入れれば、その女は仕返しとでも言うように袋をずい、と突き付けた。


「あーとーざいました」

「はいどうも」

あーとーざいました?
あ、ありがとうございましたって意味か。


「日本語くらいちゃんと喋れ。あと金もらってるんだったらちゃんと働け。俺の方がまだまともに働いてるぞ。常識を知れバーカ」

腹が立ったので、そう言ってやった。

「はいはい」

「客が店を出るときは、またのお越しをお待ちしております、だろ」

「べつにもう来て欲しくないし」

「あ、そ。」


もういいやと思い、俺は店を出た。