携帯をさわりながらその女が起きるのを待っていると、普通に閉店の時間になってしまった。

「…はーあ。めんどくせえなー……もしもし、閉店の時間ですよ、起きて下さい」

「…ん゙ー…」

そいつは相当酔ったらしく、起きるのを渋った。

あーもう、だからめんどくさいんだよな…

「…今日も綺麗なお嬢さん起きて下さい」

「おはようクレイジー君!」

あ、起きた。こいつって、今日も綺麗なお嬢さんだったのか。

「…もう閉店のお時間ですので…」

「あ、そうなの?長々とごめんね!また来るわね!」

「はい、お待ちしております」

語尾にでかでかとハートを残し、その女は帰って行った。

「ありがとうございましたー…」

……。

疲れた