「おっ、クレイジー、帰ってたのか」

「………ん」

「お?どうした?考え事か?」

「いや…メガネかけてる奴も授業サボるんだなあって」

「?」

「店長」

「なんだ?」

「…なんか…友達できちまった」

パッと見はメガネをかけた真面目そうな奴。

俺を見事に苛立たせる、お調子者。

だけど、不思議な女。

人間なんて、嫌いなのに。

友達なんか作って、どうすんだよ…


「…ははっ、そうかあ」

「…何、笑ってんだよ?」

「なんでもねえよ。さあクレイジー、仕事の準備だ」


店長は、緩んだ頬を隠しきれていなかった。