―――5年前



「侑姉ちゃん!」



私は当時10歳でいつも侑姉ちゃんにくっついていた。



「桐、どうしたのよ……」



でも侑姉ちゃんは嫌な顔ひとつせず私の面倒をみてくれていた。



彼氏だっていたかもしれない。



友達とだって遊びたかったかもしれない。



だけど侑姉ちゃんは私の相手をしてくれていた。