「大野先生、昨日は、 すまなかったね。」 理事長が、 私に、 声を、かけてきた。 「いえ、こちらこそ、 有難うございました。」 「良いものが見つかって、 良かったですね。」 「はい。」 理事長と、私の視線が重なって… ほんの一瞬 見つめあってしまった。 私は、すぐ視線を反らした。 だけど 胸のドキドキは 止まるどころか 早くなるばかりだった。