「恐い、恐いわ。みーちゃん。」
また苦笑いをしてそう言うから、
いいよじゃあ。
目を反らした。
「直紀。」
「ふー・・・ん。」
「聞いたのにずいぶん興味なさそうやね。」
「興味ないから。」
それだけ言ったら、直紀。は何も言わなくなった。
「みーちゃんはさ、この世の中で、絶対に壊れない物ってあると思う?」
なぞなぞ?
「さあ?」
「正解はね、・・・ノー。」
「ノー?」
「ないんだよ。」
「・・・」
「この世の中で、壊れない物なんて。」
「・・・」
きっと私は、この言葉を一生忘れる事はないだろう。
こ の 世 の 中 で
壊 れ な い も の な ん て
ない。