熱くなる頬に反して、少し冷静になった頭で考える。

そういえばここは昇降口だ。

たくさん人がいる……は、ず……!!



「は、なせッ……!!」



手を振り払って、体をよじらせて脱出。

周りを見れば、まばらだけど予想どおりあたしたちを見つめている人たち。



……今なら羞恥で死ねる!!



真っ赤な顔を隠すように手で覆いながら、あたしは走り出した。