「……あたし、かわいくねーぞ……」 「んーん、翼ちゃんはかわいい」 震えた声を出したあたしをなだめるような声。 「言葉遣いとか性格とか……こんなんだぞ……」 「翼ちゃんの個性だよねえ。気強いとこも意地っぱりなとこも好きだよ」 今まで以上に甘ったるい声色に肩をすくめると、 フ、とかすかな笑い声がして。 「もちろん、けっこーヤキモチやきで照れ屋なとこも……好き」 揶揄じみたそのセリフに、一気に顔に熱が集まった。