「なぁんか変わったねーふたり」

「あ?」




篁さんは笑顔のまま自分を睨みつける藤岡くんのおでこをつついて、




「もしかして俺のバカ弟のおかげだったりするー?」




無邪気に、ウインクなんてものをしてみせた。

そんな24歳にはとうてい似合わない行動に藤岡くんは引き気味な顔をする。




ていうか……弟って?




篁さんの弟なんて初耳だぞ。

しかもあたしたちの知り合いのようだ。




篁さんが、篁櫻爾だから……





……篁くんとか?





だって名前舜爾だもんね字面いっしょ……。





……。





「……篁、舜爾?」