あたしもふたりに近づいて箱のなかを見ようとしたけど、




「絢ちゃんはまだだーめ」




やけに楽しそうな篁さんに取り上げられちゃって見れなかった。

箱は閉じられて、藤岡くんの手にわたる。




「……藤岡くん」




あたしが好奇心たっぷりの目で見上げても、藤岡くんは口端を片方だけあげる笑みを見せるだけ。




「あとでな」

「気になるー……」




すねるあたしをなだめるように、藤岡くんが頭をなでてくれる。




「……っあははッ!!」




すると、それを見ていた篁さんが声をたてて笑った。