「ッぎゃ!?」
すると、突然後ろから腰あたりに腕を回された。
抱きつかれて甘いにおいがして篁くんだってわかる。
「そーやでぇー、そんなんほんまならついてくとこやのにー」
「本気で来んな。」
「できることならな? 監視がてら行きたいんやけどー。残念ながらこんな日まで俺は仕事なんやー」
「それはよかったじゃねぇか。ならさっさと去れ」
シッシッと動物をはらうように篁くんをはらう。
それに篁くんはおおげさに悲しむポーズをとった。
「絢ー……斎がつめたいなぐさめてー……」
あたしの肩に顔を埋めて嘆く。
藤岡くんの目の前でどうすればいいのかわからなくて何も言わずにいたら、篁くんに顎をつかまれた。