「斎ほら見てやー数学84やで!!」
そう言って84と書かれた数学の解答用紙を藤岡くんに自信満々に見せつける。
全身から褒めてオーラがでてるのがわかるなぁ。
「あー……ま、よくやった」
「なんやーもうちょい褒めてくれてもええやん!!」
「……馬鹿にしては頑張ったな」
「それ褒め言葉ちゃうし!!」
篁くんがそうして騒いでいるうちに、「藤岡くん」と名前が呼ばれた。
藤岡くんは立ち上がって教壇にいる神木先生のところに取りにいく。
そして、帰ってきた藤岡くんの手には……
「すごーい……」
「あかん……そんなん勝てへんー」
96点の数学の解答用紙があって、あたしたちは少し落ち込んだ。