只今――篁くんの告白を断った翌日の放課後。
図書室という小さな空間の隅っこ、柔らかい光の射す窓際の机で勉強をするのはあたしと藤岡くん……と。
「ちょ、斎、何言うとるんかわからんって。ちゅーか今の高校生はこんなんやっとるん? すごいわー」
……篁くん。
「……オマエは一体高校に入ってから何をしてたんだよ」
「え~……この美貌をお茶の間に晒したり振りまいたり?」
「あーオマエもういーわ。帰れアホ」
「斎が誘ってきたくせになんなんそれー!!」
……そうなのだ。
あたしが藤岡くんに勉強教えてって言ったら、なぜか藤岡くんが帰ろうとしてた篁くんをつかまえて
「オマエも来い」
と、有無を言わせない口調で誘ったのだ。