その乾いた笑い声にびっくりして、肩がこわばる。

篁くんの顔は、口元だけが笑っていた。




そのまま、あたしの手を引っ張って立ち上がらせる。




「……今から休憩入るから。ちょっと来い」




そう言ってなかばムリヤリにあたしを連れ出そうとした。




だけど、あたしの体は動かない。




「絢、どうしたの。早く来いって」




今の篁くんの口からは聞き慣れない標準語。

感情の読み取れない棒読みな口調。

一方的につながれた手の力の強さ。





こんな篁くんは知らない。



いつもの篁くんじゃなくて、怖いよ。