藤岡くんの男らしさにひとり幸せになってたら、突然篁くんと合わさった指が絡められた。 ぎゅっと強く握られて、少し痛い。 篁くんの顔を見ると、奥歯をかみしめて何かをこらえてるような表情をしていた。 あたしを見つめる瞳に、怒りと悔しさと憤りを滲ませている。 「篁……くん?」 あたしが名前を呼べば、もっと強くなる手の力。 締め付けられるような痛みにあたしが顔を歪ませると、 「っ……ハハッ」 篁くんは、笑った。