「篁くん指キレイだね」
「ん? そーかぁ?」
「ていうか全体的に細い。指もだし、手首とかも女の子より細かったりしてー」
揶揄の響きを含ませながらそう言って笑うと、篁くんの口がキュッと結ばれた。
「……んなわけないやろ。どんだけ軟弱やと思われとんの俺」
ボソボソとつぶやいて、唇尖らせて拗ねてる顔をする。
「え、だって」
「だってって何やねん。そんなん言うんやったら比べてやるわ。
ほら手貸してみぃ」
そして手首を握られて、手の半分を隠していたカーディガンを下げられた。
あたしの手首が晒される。
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