……いやいやいや。

何をおまけみたいに思い出してるんだろうあたしは。




やだな、自分。




「はぁ……」

「ため息デスカ絢さん……」

「あっ、え、や、ちがくてっ!!」




とりあえず離して、と手を篁くんの胸に置いたら案外あっさり解放してくれた。

半分泣きそうになってる顔を見上げる。




「あれ、でも篁くん編入試験とか受けてココ来たんだよね?」

「や、それはめっちゃ勉強したからやし……しかもそれでも結構ギリギリやったし……」




ははは、と力なく篁くんが笑う。