「……シュンって誰」




となりの藤岡くんが、不機嫌気味に聞いてくる。




「モデルで、俳優さん!! なんかね、さっき話した彼と似てるの!!」




テンションの上がったあたしは自然と笑顔になって答えてしまう。

だけどそれに反して、藤岡くんの眉間のシワは深くなっていく一方。





「あのね、名前も似てるんだー。あ、その彼、名前……っ」





そして、そのひとについて話し続けるあたしの口を封じるように、




藤岡くんの唇が、あたしの唇に、触れた。