「――ただいまっ」





片腕にコロを抱きながら大急ぎで部屋に戻ると、藤岡くんはテーブルの前にあるテレビをザッピングしていた。

あたしが来たことに気づくと、手をとめてこっちを見る。




「はいっ」




床におけば、コロが自分から藤岡くんに飛びつかんばかりの勢いで向かっていく。

藤岡くんは、膝のうえに乗ってじゃれつくコロを持ち上げて抱いた。

完全に相思相愛。




あたしは少し寂しくなって、テーブルに戻ってテレビを見ることにした。