すると、ある日。




3限目の授業中に堂々登校してきた彼を見て心のなかで少し笑って、

となりに座った彼をいつものように横目で見た、その瞬間。




……目が、合った。




それはもうぴったり合ってしまって、つり気味のその漆黒の瞳に捕まった。

さながらヘビに睨まれたカエル。




「……んだよ、オマエ」




小声だけど、脅すような低い声色に頭テンパっちゃって、

とっさに口から出たのは





「目……黒くて、キレイだな、と……思いまし、て」





そんなバカみたいに素直な感想で。