悠翔のキスでもう足に力が入らない…
それでも悠翔は容赦なくあたしを食べてしまうようにキスの雨を降らせる。

「陽……愛してる」


答える余裕なんてない。
ただ悠翔のキスを受け止めるだけだった



悠翔が唇を離してから、
息を整えているとあたしの頭を撫でながら

「…陽?」

『何?』

「陽の育てた両親に会いたい」

突然、
大人びた顔で
あたしを真っ直ぐに見つめた。

『え?』

「挨拶したい…お礼言いたい。認めてもらいたい」

『……』

「ダメ…?」

『あのね…悠翔』

多岐家を出ることになった、海とのことを話した。