――ピッ

「陽!」
准があたしにパスをまわした瞬間にギャラリーが静かになった

「お前が一人のプレーヤーだってとこを魅せてやれ!!!」
剛さんが拳を高く上げるのを見て……


―ダダンッ!

「え……」
華南の選手が呟くのが聞こえた。


―パサッ


『さぁ、もう一本決めましょう』


「ハーフから一気にランニングシュートなんて…“電光石火”まさにそれだな。大したヤツ」
愛おしそうに陽を見つめて呟く剣夜を見て、
唇を噛み締めて悠翔は足の痛みを耐えている。





『女だからってナメるな』