――ピッ!
《第二ピリオド終了です。今からハーフタイムに入ります》
【21-34】
…次からベストメンバーがくるだろう
『ナイスファイトです。3ピリからは浩平と准を交代してください』
「「「ハァッ…ハァッ…」」」
『…これからが正念場です。ベストメンバーが入った瞬間から得点は【0-0】だと考えて下さい』
「陽…俺ら……」
“無理”なんて言葉吐いたら殴ってやる――
「勝ってるよ……華南の2軍だけどさ。あんないっつもクズ呼ばわりされてたチームが…変わった。陽のおかげだな」
悠翔が息を乱しながら途切れ途切れ言葉を繋ぐ
“陽のおかげ”
この言葉が
あたしはここにいていいんだ、って認めてくれる気がして…嬉しくて涙が出た。
「何、泣いてるんだよ」
悠翔が笑いながらあたしの涙を拭う
「悲しいの?」
力一杯に首を振ると
「じゃぁ…嬉しいの?」
悪戯っ子のような顔で聞いてきた。
答えなんか分かりきっているくせに……
『ゆ、う…とッ』
「ん?」
『あ、りがとうッ』
「…何、お礼言ってるんだよ」
笑ってあたしの頭を撫でた手は温かい