「どれぐらいで出番くる??」
准が真剣な目であたしを見る。
『…准には華南の6番の多岐 海(タキ ウミ)についてもらいたいの。だから海が出てきてからになるね』
「多岐 海ってヤツ…どんなプレーするんだ?」
『とにかくスピードがある。ドリブルの切り換えしは全国トップレベルだよ』
ビックリした顔で
「俺そんなヤツにつくのかよ?!」
と言う言葉にすかさず返すと
『なんの為にあたしが毎日1時間以上を費やして1対1したのよ? 大丈夫…青羽で一番のディフェンスとスピードをもってるのは准だから』
「なんか、照れるなぁ」
嬉しそうに笑った。
『事実だよ。だから絶対に准は海に負けないで』
「――わかった」
准の目は闘士に燃えている…