「じゃあ、始めるよ~」 真っ赤な笛をぶら下げた浩平があたしと竹山 剛に声を掛ける。 「ぜってぇ負けねー」 低く唸るように言う竹山 剛の言葉を聞いて内心ほっとした。 “女”だからだとかそんなくだらない理由で手を抜かれちゃ堪ったもんじゃない… プライドが許さない あたしは“一人のプレーヤー”だ… 手を抜くことはあたしを侮辱しているのと一緒 『絶対負けない』 あたしは心の中で呟いた―…