体育館を出て、
運動部が使う冷水機を通り過ぎたとこにある校舎陰に元と俺は腰を下ろした。

『で? 話って何だよ』

「分かってると思うんですけど。俺、陽さんが好きです」

『…』

「剣夜さんより好きな自信があります。こんなこと言ったら失礼かもしれませんけど、剣夜さんが陽さんを…陽さんが剣夜さんを好きな感じが俺にはしません」

『…お前に何が分かるんだ?』

「俺はずっと陽さんを見ていました」

『“ずっと”??』

「はい」


俺は……
陽が悠翔と愛し合っていた時も変わらずに好きだった。


想いの深さが測れるなら――
負ける訳ない、なんて自意識過剰だろうか