「準備出来たか?」
剣夜が部屋に入って来たのを鏡越しに見て、
『うん。どう?』
振り向き…
ドレス姿を剣夜に見せる。
「………」
無反応な剣夜を不審に思って顔を覗くと真っ赤になっていた
『あはははッ!』
「何…?」
最近の剣夜は単語発言しかしない時は照れを隠している時。
『顔真っ赤』
あたしが剣夜の頬に触れるとその手を握りしめて
「すごい綺麗」
とさらに真っ赤になって言う剣夜に
あたしまで照れて
『ありがとう』
俯いた……
「剣夜、陽? 入んぞ?」
『剛さん達じゃない?』
「あぁ」
──カチャ
「おめでとう」
剛さんの言葉スタートにして
「陽ちゃん、綺麗だね」
将さんが優しく笑う
「お前らやっと結婚かよ」
准が剣夜の腕をこずく
浩平があたしに抱きつこうとしながら
「陽ちゃ~ん!! 今からでも俺と駆け落ちしよ?」
そしてさっちょんが懐かしげに
「昔を思い出すな」
と呟いた。