剣夜の胸の中で涙を流すあたしを包み込み、
子供をあやすように背中を撫でてくれる。

悠翔は
「陽を……妹をよろしくな」
と言って体育館に戻っていった





「陽…悠翔っていい男だな」

『……』

「けど…俺、悠翔以上のいい男になるから……傍にいて?」

『当たり前ッ』

「…それ誰のマネだよ?」

『誰でしょう?』

「……」

『ヒントは…あたしが男として愛してる人』

「え……」
ビックリしたように目を見開くから

あたしは恥ずかしくなって俯き

「お……れ?」

『正解ッ』
剣夜の答えを聞いたら、顔を上げて笑いかけるあたしに剣夜は泣きそうになりながら笑う。