変化は突然に起こる…

――市総体まで後2日



部活が終わり大会が近いから個々に居残りでシューティングをしていた時に

「陽?」

あたしを呼ぶ声



『……ゆ、うと』

「ちょっといい??」

『う…ん。どうしたの?』

「ちょっと来て」
悠翔はあたしの手首を掴み、剣夜と少し目を合わせて
あたしを連れて体育館の階段の下に行った。


『痛ッ!』
急に強くなった力に思わず声をあげる。

「あ…ごめん」
心配そうに手首を撫でる悠翔にあたしは“切ない”しか言いようがない気持ちになってしまう。