『剣夜……ありがとう』
みんなが息をのむのが分かる。
『辛い時いつも傍にいてくれて……だからね? あたし笑えてたの。剣夜の隣はすっごく落ち着くし…ドキドキする。でも、正直あたしは悠翔がまだ忘れられない…ひどい事されたけど……まだ忘れられられない』
剣夜が悲しそうに顔を歪めた。
『だけど………あたし、剣夜の傍にいたい。剣夜を愛したい。こんな中途半端なあたしでも…いい?』
「……当たり前。俺は陽がいい」
『剣夜ッッ』
剣夜に勢いよく抱き付き
『ごめんね…』
と謝るあたしを
ギュッと抱き締めた。
「何で謝る? 俺…今、すっげー嬉しい」
――あなたを愛したい
ううん…
あなたなら愛せる