「ほら、早く…」 茹で蛸状態のあたしはゆっくり剣夜に顔を近付ける。 唇の距離があと…… 3センチ―― 『やっぱ…ちょっと、まっ』 あたしが“待って”と言おうとした瞬間 「ごめん。待てない」 そう呟いた剣夜があたしの唇をふさいだ。 切羽詰まったような… でも 優しい 甘いキスだった。