『ありがとう…』
赤くなった顔で言うと剣夜は本当に嬉しそうに…でもあたしに負けないぐらいに頬を染めて頭を撫でてくれた。
あたしは剣夜が座っている体育マットの横に腰を下ろすのを剣夜は嬉しそうに見ている
『どうして剣夜は授業中に体育館にいるの?』
「あぁ~…さぼり」
『不良』
そう呟いたあたしにさっきまでの甘い剣夜は消えていつものクール剣夜の声色に変わって
「バスケ…したかったから」
『そっか』
「誰か来たから…教員かと思ったから」
『倉庫に逃げたんだ』
「おぉ」
剣夜が“先生”と言わずに“教員”という言葉に悲しさを感じて剣夜の目を見ると冷たさを帯びていた……
無意識にあたしは剣夜の頬に手を伸ばす。
「え…?」
『そんな哀しい顔しないで』