『自分勝手なことばっかり言いやがって!!! 何が“会いに行け”だの“好きなのだろ”だ……
裏切ったのは悠翔でしょ?! あたしはそれがどんなに辛いコトなのかとか、そうゆうのは男じゃないから分からない………でも!! 例えそれが悠翔にとって重いことだとしても、あたしにしたことは許されることなんかじゃない。いくらあたしの事を想っていたって…そんな事したヤツをどんな理由があったって許したり出来ない! あたしはそんな出来た人間じゃない………裏切られたら…信じることなんか出来ない。きっと、それは悠翔が一番理解してるはずなのに…』

そこであたしは口をつぐむと


「陽…」

弱々しいあたしを呼ぶ声が聞こえた。

あたしは息を整えながら真っ直ぐ見つめる准の視線に耐えられなくなって視線を外し、


『勝手なこと言わないで…』

聞こえるか聞こえないかの声で呟いて一人屋上を出た。