『大丈夫だよ。あたしはそんなに弱くないから』 赤い目で言う、あたしの言葉には説得力なんてないだろうけど…剣夜は 「そうだな」 と笑った。 剣夜はあたしのことを大切に思ってくれている…… あたしを好きだと言ってくれる……… でも、 ただでさえ愛に臆病なあたしは剣夜の胸に飛び込む勇気も、 悠翔を愛し続ける勇気もない。 もう…… 傷つきたくない だから 誰も愛したくなんかない――