――パチンッ 左頬に痛みが走る 『え……』 しばらくの間、 お互いが固まった。 教室のドアから音が聞こえたかと思うと 「陽ッ!!!」 驚いた表情で叫ぶ剣夜があたしに駆け寄り、悠翔を引き剥がし 「お前…何やってんだよ?!」 あたしの赤くなった手首と頬を腫れ物のように撫でた。 悠翔の方に目を向けると、 右手を見つめて震えている。 『…悠翔??』