「俺なら泣かさない。陽だけをみてる……陽以外、女に見えないんだ」

『剣夜?』
訴えるようにあたしを見つめて甘い音を奏でる

「俺の……俺の、陽になって」
涙声で呟くその声は色気がありすぎる


固まってしまったあたしを見て悠翔が怒りに満ちた声で叫んだ
「陽ッ!!! 離れろや!!」

あたしの手首を引っ張ると、




悠翔はあたしを引きずるように引っ張って体育館を出た。


―――バンッ

壁にあたしを押し付け、

『いたッ』

唇に噛みつくようにキスをする。


『んっ……ちょ、やめ…』

悠翔はあたしの頭を抑えてキスを止めない

『ハァ…』
足に力が入らなくなるまでキスを続けて悠翔に倒れ込むと苦しそうな表情が見えた。

「俺だけ見とけよ……離れんなよ…」