――ガチャ
体育館のドアを悠翔が開けると一斉にみんなの視線が集まった。
緊張した雰囲気を切るように、
悠翔があたしと繋いだ手を勢い良く振り上げる。
その瞬間…
みんなの雰囲気がいっきになごんで拍手と歓声が上がった。
剛さんがゆっくりと近づいて優しい目をして
「心配させやがって…このバカップル!! お前ら明日からサボってた分、覚悟しろよ?!」
と悠翔の肩を叩いた。
「マジで良かったな、悠翔! 心配させやがって~」
准は涙声で悠翔に抱き付く。
「俺、陽ちゃんと悠翔居なくて寂しかった…陽ちゃんと再会のチューしていい?? お許し頂戴、悠翔」
浩平があたしに抱き付こうとすると
「ちょっ?! 浩平、やめろや!」
悠翔が浩平をあたしと引き離すのを見て、自然と笑顔が出て
“ここがあたしの居場所なんだ”って感じる。
将さんが悠翔と浩平をなだめていると…
今まで無表情だった剣夜がハッキリした大きな声で叫んだ。
「ふざけんなッ!!!」