「おぅ!田崎!!こっちだ」

30歳後半のいかにも“情熱先生”ってネーミングが似合う暑苦しい先生があたしに声をかけてきた。

「お前は1年3組な。部活何に入る?女の子だから、吹奏楽とか…」

『バスケ部』

「は?」

『バスケ部』
あたしはじっと先生の目を見て言った
“まだ終われない”それだけがあたしの心の支え


「でも、女バスは…」

『男バスはあるんですよね?男バスに入部さして下さい』

「何を…」

『あたしは強くなりたい。お願いします!!!』
あたしは頭を下げた


『まだ……終われないんです』
唇を噛み締めながら洩れた言葉