「はーる? 何考えてる??」
海の言葉でハッとして

『ん? 何にも考えてないよ? ちょっとボーっとしてただけ』
と笑いながら海に言うと
優しく微笑んであたしの頬にキスを軽くした。


「陽…愛している」

『………ありがとう』

「うん」

少し悲しそうな目になる。
きっとあたしが“愛している”って返さないから…

でも、
あたしは海に言えない。
嘘でも……




『あたしちょっと外出ちゃ駄目?』

「駄目」


あの日から2週間経った…
海はあたしを外に出さない。
あたりまえに学校も行ってない……
バスケができないくて、
気がめいってしまいそうだ


『バスケしたいよ』

「駄目…俺の側にいて」

『……』

「陽、行かないで?」
そう言いながらあたしの頬にもう一度キスをする

『…分かった』