「父さんも母さんも本当に馬鹿だよね? …何もみていない…僕が陽を一人の女の子として見てるのが分からなかったの??」

「「……」」


「お前っ」
言葉を失ってしまった、お父さんとお母さんを無視して海は悠翔を睨みながら叫んだ。

「俺の陽に触らないでくれる? 」


あたしの手を握る力を悠翔は強くする。

「陽はお前のじゃない。…俺の陽だ! 傷付ける事でしか愛情表現が出来ないくせに“一番、陽を愛してる”ような口をきくな…」

「……お前に何が分かる?」

「何も分かんねーよ。…でもお前の陽への愛はおかしい」

「陽…」
悠翔の言葉を無視して海はあたしを見つめた。









――本当に吸い込まれそうな程、悲しい目をして