「ん、構わないけど。何か用事?」


 気になるじゃないか、もう。そう思いつつも、きっと理有のことだ、何かしら企んでいるに違いない。そして大抵の場合、その企みとは私の気付かないところで行われているものなのである。


「まぁ、用事っちゃぁ用事かなぁ。二人でデートしておいで」


「そのまま夜の街に溶け込んじゃうかもしれないけど、いいかな?」


 ひとしきり笑いあった頃、目的の駅に到着。

 改札を抜けて四人、二人にわかれて、とりあえず私と理有は喫茶店にでも入ることにした。


「さぁせっかく二人きりなんだから、らぶらぶしましょう」


 無い胸を張って、ふふん、となどと鼻をならす理有。普段はしっかりものでありながら、こういった面も持っているのが更に魅力的であると思う。個人的に。


「じゃぁどこ行こうね。マックロナウド? ちょこっと歩くとパフェ美味しいお店もあるけど」


「猫カフェでしょう? 行きたいけど、みゃーこのコトだからどうせ一番大きいの! とか言うにきまってるものね」


 はい、正解です。以前二人で挑戦したときの屈辱を今こそ、などと考えているわけで。