午後7時半過ぎ
拓海くんから連絡をもらい、
あたしと薫が参加したときには
すでにみんな出来上がっているみたいだった
「お~!かおる~なつ~ ままっ 座って座って~♪」
すこし酔っているのか
拓海くんの顔が少し赤く火照っていた
「おっじゃまっしまーす♪」
あたしたちが適当な場所に座ると
拓海くんは飲み物を取ってきてくれた
あたしは飲み物を受け取ると
ざっと周りを見渡す
バスケ部の部員はもちろん、一ノ瀬が言っていた通り
部員の彼女と思われる女の子たちがちらほらと数人いた
みんな笑い声をあげながら楽しく会話していた
(‥一ノ瀬も彼女連れてきてたりするのかな‥)
そんなはずはないだろうと思いながらも‥
あたしは目線だけで一ノ瀬の姿を探した
一ノ瀬は数人の部員に囲まれながら楽しそうに飲んでいた
周りに女の子は‥いないみたいだった
あたしは‥少しほっとしていた
(我ながら単純‥)
「ほらほら捺も!もっと飲んで飲んで!」
あまり飲み物に手をつけていないあたしに気がついたのか、
拓海くんはあたしが持っている紙コップに缶チューハイを注いでいった
「ありがと」
あたしはそれをぐいっと一気に飲み干した